2009年11月10日火曜日

【映画】Genova




今日は、Colin Firth主演のGenovaを、NorthbridgeのCinema Paradisoにて。
この映画館はピカデリーやAce Cinemaと違ってちょっと個性的な映画やドキュメンタリーものなんかを上映しているところです。
雰囲気もちょっとヨーロピアンな感じで。
Paradisoよろしくスタッフのお兄さんが陽気でベレー帽を被ってたり。

映画は、実際、とっても重い内容でした。
Colin Firthとその2人の娘が、悲痛な出来事を経験したあとGenovaにやってくるのですが、
2人の娘、MaryとKellyがそれぞれの形で辛い出来事の後を生きていて(乗り越えるとか、前進するとか、まだそういう段階ではなくて)見ている方もとても辛い。

家族の抱える悲しみの深さとは対照的にGenovaの町並み、青い海の存在が力強く明るくて、映画の枠組みをしっかり作っている感じ。曲がりくねった暗い裏通りとか、深夜のトンネルとか、登場人物の目線で撮ってあって、臨場感がいっぱい。世界に引き込まれてしまいました。

で、この映画の終わり方が、ちょっとびっくりで。
クレジットが流れ出したときに、わたしも含め観衆は

What....?

狐につままれたような。


駅に向かって歩きながら考えて、たどり着いた私の解釈。

1本の映画には始まりと終わりがきちんとあるものだけど、人生はずっと続いていく。辛い経験に終わりはなくて、悲劇によって負った傷はどんなに時間が経ってもいつまでも痛むもの。MaryとKellyもずっと痛みを抱えながら生きていく。そういうメッセージが込められているのかなぁと。

長女役の(ポスター下部)女の子、Willa Holandがとても美しい。
そしてめっちゃ細い。
演技はバリうまい。

一見の価値アリの映画です。