2009年11月24日火曜日

【映画】Sister SMILE




今週も、North BridgeのCinema Paradisoにて。
例のアイスクリームを片手にCinema4に入った瞬間、

狭っ…

と、びっくり。20席あるかないかくらいです。

そんなこぢんまりとした空間で、おじさんおばさんたちと一緒に、
Sister SMILE(soeur SOURIRE)を観ました。

これはとっても感慨深いストーリーだったので、ぜひ紹介したく思います。

実在した”歌う尼さん”Jeannine Deckersについてのお話。

主人公のJeannineの母親は、結婚していいお婿さんをむかえて家業のパン屋を継ぐことを求めてうるさいのだけど、彼女はこれに当然のことながら反発。自由になってアフリカへ行くという夢を叶えようと、家を出ることを決意します。向かった先は修道院。夢の地アフリカへミッションに出かけるために、シスターとしての修行を始めるのですが、これが想像以上に大変。何よりも、音楽、ギターを取り上げられてしまったのが彼女にとって辛く、修道院生活も行き詰ってしまいます。

そんなJeannineを見かねたMother Superiorは、彼女がギターを持って歌うことを許してくれます。
それによって自己表現の方法を再び得たJeannineは、修道院で歌い、創作活動に励み、彼女の才能に目をつけた修道院とレコード会社のバックアップのもと、「Sister Smile」としてデビュー。彼女の歌"Dominique"は世界的にヒットするに至りました。

でも、彼女の成功は結局修道院とプロダクション側に利益をもたらしただけで、修道院を出た後の創作活動はうまく行かない。それどころか、多額の借金を抱えたり、彼女の信条が批判の的になったりと、苦労続きで、「自分の直感を信じてここまでやってきたのに・・・」とまたまた苦しむ。

ラスト10分は切なすぎて、胸がつまって言葉にならない感じ。

全体を通してとても暗い印象なのですが、Dominique nique nique~♪の軽快なメロディと、Jeannine役のCecile de Franceのすばらしい演技のおかげで、見た後の気分は不思議と明るめ。

でも「明るめ」であって「明るく」はなれないかな。ほんと、人生いろいろ。
感想はいろいろあって、書きつくせません。

直感に従ってまっすぐ生きた勇気の女、Jeannineに、拍手。